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第1回 お金を日常のものとできるツール
“自分のお金”と抵抗なく向き合える
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- 今回、「人生通帳」を実際に使っていただきましたが、ぜひ感想を教えてください。
実は、最初に「人生通帳」のサービス概要や機能をお聞きした時は、広く一般にと考えると、「マネーアレルギーとネットアレルギーのダブルパンチで抵抗を感じる方も多いのでは…?」と感じたのです。
しかし実際に使ってみると、お金に対する知識はマチマチでも、インターネットなどITツールに苦手意識を持っているかたでも「今、自分が知りたいこと」「これ便利かも!」と素直に思えるものから使うことで、日常生活の中でのお金との距離がグッと近くなるのではと期待するようになりました。
私は、仕事でも趣味でもスキルアップしていくように、お金に対する知識もその必要性を実感した時から、一歩ずつ高めていくものだと思っています。
現在、円預金オンリーのかたであれば、マイレージなどのポイント情報の管理やポイント交換のシミュレーションができる「ポイントマネージャー」機能からまずは使ってみるという方法もあります。

一方、円預金だけでなく、さまざまな金融商品をお持ちのかたや、お金に対する探究心が豊富なかたであれば、自分の資産全体を収益性とリスクの観点でビジュアルに分析してくれる「お金マップ」の機能を楽しみながらフルに活用できるのではないでしょうか。
このように、自分の目的や現状にあった使いかたをしていくといいでしょうね。
個人的には、家族構成や収入・支出などの生活情報、金融資産などの情報から将来設計をアドバイスしてくれる「ライフプランシミュレーター」という機能を多くのかたに試してもらいたいと思います。
日頃、自分の資産状況を視覚的に見る機会は少ないと思いますが、視覚的に見て現状を知ることにはとても大きな意味があります。これまで、“点”でしか見ていなかった自分の資産を“線”で見ることによって、現状から想定されるこれからの人生が嫌でも(?!)はっきり見えてくるからです。
そもそもお金は誰にとっても必要なものなので、共通する関心事であるはずですから、私は、いつの日か、まるでお天気の話をするみたいに、市況環境や金利情勢などが日常の話題として扱われ、お金の話が特別ではない世の中になることを期待しています。そういった意味で、このツールはさまざまな金融リテラシーのかたが利用できるものですし、日常的に活用できる使いやすさがある。お金をより日常のことととらえていただけるきっかけになるものだと感じました。
お金の運用に対する意識が変わってきた
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- ところで、野尻さんはもともと日本橋の大手書店で働いていらっしゃったと聞いています。ファイナンシャルプランナーになったきっかけはどのようなことだったのですか。
そうなんです。FPになる前は、書店で働いていました。「ショテン」と言うと、よく「ショウケン」と誤解されてしまうのですが(笑)。銀行や証券会社の店舗がたくさん並んでいる東京・日本橋にある書店ということもあり、玄人向けの金融本がよく売れていました。私は当時、ビジネス書の担当だったのですが、実際、著名なストラテジストやファンドマネージャーのかたを店内でお見かけすることもあり、「顧客が注目する次のテーマは何か」「この著者の新刊は追加発注が必要」など、第一線で活躍するプロのニーズにも応えうる「目利き」が求められたのです。
定価販売が基本の書店なんてどこで買っても同じと思われるかもしれませんが、その「目利き」ができる担当者がいる書店は情報の感度も高く、品揃えが決定的に違いますから、まとめ買いをしてくれる本好きなお客さまがおのずと集まり、売上も伸びていきます。
そんな必要に迫られるかたちで、FPの資格を取りました。それがFPになったきっかけです。
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- その後、野尻さんは書店を辞め、FPとして働き始めるようになったわけですね。最近は、「貯蓄から投資へ」と言われるように、以前に比べて資産運用などに対する意識の高い方が増えてきているように感じますが、FPの仕事を通して、この変化をどのようにお感じになっていますか?
私が転職を決意したのも、“自分のお金と向き合うことの重要性”を痛感したからなんです。職業とするかは別にしても、資産運用に対する関心が高まっている実感はありますね。それは本当にうれしいことですし、よいことだと思います。ただ、金融商品の中身を理解せず、ブームのように始めてしまうことには賛成できません。
一部には、ゲーム感覚で投資を始める人がいるという話も聞きます。ゲームと実際の運用との決定的な違いは、ゲームは失敗してもリセットできるけれど、実際のお金の運用はリセットできないことです。自分の失敗はすべて自分自身で受け止めるしかありません。だからこそ、お金の運用には、金融商品の特徴をしっかりと見極めて使いこなす姿勢が必要なのです。

よく雑誌のインタビューなどで「初心者向きの金融商品は?」と聞かれますが、「質問の意図が、『商品性や市況環境などを一切知らなくても買えるもの』というのなら、初心者向けの金融商品なんてありません。」とお答えしています。しかし同時に、誰にでも最初があって、お金の運用も投資する根拠を持って挑戦することでスキルアップしていくものですから一万円でも身銭を切って買うと感覚的に分かるところが大きいのも事実です。スキルアップすることで、探究心も沸いてきて、利用できる商品も変わっていくはずです。
資産運用ツールはその手助けをしてくれます
ぜひ、自分の気になる機能から「人生通帳」を使い始めてみてください。自分の目的や現状にあったところから使ってみるだけでも、お金に対する感度が高まってくることがわかるはずです。「ここは使いすぎたな」とか「ここは商品性が似ていたな」とか、ささいな気づきが実りある将来を手に入れるためのきっかけとなるはずです。
インタビュー後記(from MONEYKit編集部より)
資産運用の必要性を熱く語る野尻さん。特に注目したのは「自分の気になる機能から使い始める」という「人生通帳」の始め方についてのアドバイス。「人生通帳」の初心者のみならず、資産運用の初心者への細やかな配慮を感じ、さすが資産運用の達人という思いでした。
さて、後編となる次回は自分にあった資産形成を実現する秘訣と「人生通帳」活用のコツについて話が展開されます。それではお楽しみに。
- 人生通帳スタート記念連続インタビュー第2弾 資産運用の達人 野尻美江子氏
- 第1回 「お金を日常のものとできるツール」
- 第2回 「リスク商品の必要性に気づいてほしい」


