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2007年12月10日「底辺を広げる」もう一段の飛躍のために
最近、サグラダ・ファミリアを見る機会がありました。1882年から始まり、1883年にガウディが引き継いだという教会の建設作業は100年以上経っても未だ半ばに至らないという状態です。作ることそのものが目的かと思うほど、文字通り「延々」と続いています。しかし、この作業には必ず終わりがあるはずです。ガウディが創作した最終形があり、その実現に向って作業をしているからです。
私たちソニーバンクもまた、「延々」と金融サービスを提供し続けていきます。ただ、こちらには最終形はありません。お客さまに必要とされるサービスをよりよい形で提供するという目的は変りませんが、環境に応じて具体的なサービスの形は変わっていきます。環境に応じて生態を変えるという点で、企業は生物のようだと思います。
とはいっても、ただ環境に反応していればよいというわけではありません。金融サービスの提供は多くの人々の共同作業ですから、どのような形のサービスを目指すのかという合意が必要です。そこで、ソニーバンクでは、毎年、中期的に達成するべき目標や道筋を設定しています。
この中期目標が最終目的に合致しているかどうかを見極めるのは容易ではありません。現状に引き摺られれば飛躍は無く、飛躍のみ意識すれば足下が覚束なくなり、純化を指向すれば根は細る可能性があるからです。
今は問題の枝葉を取り除いて、シンプルに構造を見極めることが必要だと考えています。ただ、物事を単純に見たいという欲求が強いあまり、しばしば過度に単純化してしまうことがあります。同じ単純な構造に行き着いたとしても、熟慮の末にたどり着いた場合と、怠惰が故に深く考えずに選択した場合とでは質に違いがあります。ですから、一度や二度ならばともかく、同じような難しさの問題に何度もぶつかるなかでは、構造を掬い取ることができる確率が大きく異なってくると思います。
極めて単純化して言えば、ソニーバンクという円錐は、お客さまというその拠って立つ底辺を広げ、サービスという先端を高く、鋭くするというチャレンジに直面していると考えています。そのバランスの先に次の段階のソニーバンクがあるのだと思います。知恵を出し、もう一段の飛躍に挑みたいと思います。
ソニー銀行株式会社
代表取締役社長![]()

